発達障害がなんかやる

興味のあることを手あたり次第 かじっていくブログ

「MP←何と読む?」から見える世界。

 どうも、スリム侍です。

 私はブログでもTwitter(X)でも「TRPGをやっています!!」という事を結構頻繁に言っているのですが、実は私は一つのシステムをなが~~~~~く遊ぶタイプなのでしっかりやった事あるシステムは?と聞かれると「CoCとパスファインダーだけ…」というのが正直な所。

ただ、今回ちょっとしたきっかけが有り「アリアンロッド2E」のルルブを読む機会が有りまして…そしたら「こんなに違うの?!」と驚く事がポンポコ出てくるわけですよ。

 そして「違い」が有れば「どうして違うのか、違うとどうなるのか」という事はゲーマーとして考える訳で、今日はそんな違いの中から「MP」についての話をしようと思います。

 

先に結論を言っておくと

「リソースの名前1つで、世界観ってこれだけ描けるんだよ~!」

という話です、そこに至るまでの説明もちゃんとしますからご安心を。

 

※当然ですが「~だからだめ」みたいなことが言いたいわけでは無いですからね!

 

 

 

 さてそれでは早速本題…と行きたい所ですが、一応前置きから。

 まず「魔法・特技はMPを消費して使う」という事は、大抵の方の肌感通りでしょうし、電源ゲームも含めれば大多数である…というのは私も当然分かっているので、一応説明しておきますと、私が普段遊んでいるTRPGシステムである「パスファインダー」や、私が最初に遊んだCRPG *1 であるウィザードリィシリーズでは「魔法」は「回数管理」となっています。

 

簡単に説明するなら(魔法が使える)キャラクターは各々、

 

lv1:3回
lv2:2回
lv3:1回

 

みたいな表を持っていて、これは「このレベルの魔法を〇回使えるよ」というのを表しています。(例はPFのlv5ウィザード)これが「回数管理」と呼ばれるシステムです。*2

逆に皆さんお馴染みのシステムの方を対比して「数値管理」と呼んだりもします。

 

 今回は、常々そういうシステムをやっているせいでアリアンロッドのルルブを読んだ時に一瞬驚いた…という所に端を発する話なんですが、

 

「いや、ある程度電源ゲームやってたら分かるやろ」

 

と言われると本当にその通り。

ただ私の場合は生まれて初めて遊んだCRPGウィザードリィV 災禍の中心」だった事もあって、両方に対してとんとんぐらいの親しみが有り、かつ最近遊んでいたシステムが偏っていたため起こった悲しい事故…という訳ですね。

 

 

 ではここからが本題!

 まずそもそも「MP」の呼び方はタイトルによって違いますが、アリアンロッドは「メンタルポイント」だそう。これは「魔法を含む全ての技の行使に使うポイント」で、ルルブにも「精神的な耐久力」と書いてあるので、それを消費して「集中して魔法を唱える」とか「強い攻撃を繰り出す」と解釈すれば概ね納得です。

 

さて、ではお次は皆さんもよく聞く「マジック~」の場合。

逆に「魔法のみに使うエネルギー」という読み方が出来そうじゃないですか?

 

とすると、

「マジックパワーをX消費して、ファイアボールを放つ」
という文章に違和感は有りませんが、

「マジックパワーをX消費して、正拳突きを放つ」

と言われると少し不思議な感じがします。

 

この場合の折り合いのつけ方は

「正拳突きと呼んではいるけど、これも魔法的な力をまとった攻撃なんだ」か、
「そんなこと気にしちゃいねぇぜ!!」というストロングスタイルかの二択。


実際、今回の記事を書くにあたり調べた中でも「ドラゴンクエスト」というCRPGの金字塔はこの辺りを気にしていないらしい*3ので「例外扱いをしよう…」と思ったわけですが、それ以降の作品群は逆に特徴的なポイント名やシステムでフレーバーを表現しようとしている節があり、

 

ロボット系なら「弾数」「エネルギー」

和風なら「技」「術」「気」

 

他には作中世界観において「マナ」や「ソウル」等、エネルギー源の設定が有る場合は「それ+ポイント」なんてのもありますし*4 他には「魔法はMP、身体系の技はHPを消費する」という形で折り合いをつけているシステムもあります。

 

 

さて、ここまで言えば伝わると思うので改めて…、

ただのリソースの名前1つで、こんなに世界観が出せるって凄いでしょ!

 

 

 そして「名前の違い」と同じように「システムの違い」から世界を読み取ろうとするなら「数値管理の世界」では「エネルギー源は、別種の魔法・技に流用できるものである」と言っているのと同義で、逆に「回数管理の世界」では「各魔法、技に使うリソースは流用できない」と読めるはず。

 

例えば「メラ(MP2)」を6回撃つ分のMPを使えば「メラゾーマ(MP12)」を1回撃てる訳で、逆も然りなのでその「ドラクエのMP」は互換性が有りますし、逆に回数管理制のゲーム、ポケモンなら別の技のPPを他の技のPPとして使えなかったり、PF*5ならlv2の呪文を使える回数がどれだけ余っていてもlv4の呪文は使えないという仕組みで、これは逆に互換性が無い…という風に見る事が出来るという話です。

 

 

 

 これは魔法に「物質要素」という物が有り、呪文は「各々前もって用意しておく物」という設定がD&D系列のシステムには有る事や、ポイント計算だと手計算メインのTRPGにおいて色々と面倒になってしまう…というシステムからの要請が由来の様です。が、このリソース管理システム一つと取っても「設計思想+世界観設定」が読めるという事で、こりゃ凄い事ですよホント。

 

 

 

 こういう事を考えていると、今度は「システムから見た、リソース管理システムの違い」なんて話もしたくなってきましたが、流石に長くなってきたので続きはまた今度。これを読んだ人が次にゲームをやるときに「おっこのゲームは○○ポイントじゃん。」となってくれたらちょっと嬉しいです。

 

 

 それでは皆さんお付き合いいただきありがとうございました。また明日!

 

 

 

 

 

 

 

*1:コンピュータRPG、所謂電源ゲーム。TRPGと対比して使いがち。

*2:最近の作品で分かりやすいのはポケモンのPPの仕組みがその系統

*3:初期は気にしていたらしい?

*4:MP、FP、SP等

*5:パスファインダー