発達障害がなんかやる

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ナガミヒナゲシの思い出

 どうもこんにちは、スリム侍です。

 春になり熱いぐらいに温かくなった結果、人間たちは困っているぐらいですが、植物にはありがたいようで道端に綺麗な赤い花がいっぱい咲いていました。

(花と蕾、調べたらナガミヒナゲシというそう)

「春だなぁ」なんてノホホンと花を眺めながら道を歩いていると、脳の奥底で何かがムズムズ。「なんかこの花、見覚えあるかも」なんてよくよく考えてみると、この花とその種をめぐって、クラスメイトとひと悶着を起こした小学生の頃の出来事を思い出しました。

 

 

 旧校舎に教室が移った事を覚えているので5年生の時だったかと思います。その頃私は奈良の自然に囲まれた小学校に通っていたのですが、旧校舎の裏の小さな庭には今日と同じようにオレンジ色の花が咲いていました。そしてその少し後の話、花が咲き終え、果実が少し乾燥し始める初夏の頃(恐らくASDから来る)同じものを集める癖が有った私は、この果実を潰すと大量に出てくる小さな黒い種、それを給食袋にひたすら集め、後生大事に抱えながら量を増やし続けておりました。

 

そしてこれを快く思わなかったのがこの記事でも紹介したいじめっ子たち。

hattatu-nankayaru.hatenablog.com

 

 彼らには、人が大事にしている物を無下にしたいという抑え難い欲望があるようで、図書館を襲撃するのと同じ動機から私の給食袋を狙いました。結局、大柄な子供だった私も数人がかりで囲まれては流石に袋を守り切れず、ついに奪われてしまったわけで、更に即座にその場で袋はぶちまけられ、私の初夏を投じた大事業は水泡に帰してしまったのです。見事なまでに逆鱗に触れられた私は力のままに大暴れ。泣きじゃくりパニックのままに彼らを蹂躙し、そして揃って校長室へとしょっぴかれる事となりました。

 

 結局の所、学校という領域において喧嘩は両成敗。双方怪我をし、相手の方が怪我がひどかった分、私は大事なものを失った。という事で全員等しくこってり絞られるはめになりました。しかし私の手元には種がない、怒られても戻ってはこない!その事に結局私は納得できず「こいつらに種集めを手伝わせろ!」と怒り続けました。

すると先生が「来年まで待ってごらん」と優しく一言。しかし私は怒っているので何を言っているのかわからないし「今すぐ手元に種が戻ってほしい!」と思っていたので「来年なんて待てない!」と食って掛かりましたが、先生は「ははは」と笑って去っていきました。結局、腑に落ちないまま私は夏を過ごし、1シーズンが過ぎさり果実もすべて枯れた頃にはすっかり種の事も忘れていました。

 

 そして次の春、6年生になっても旧校舎の同じ教室だった私は、突然先生の一言を思い出すことになりました。裏の小さな庭には、去年にも増して大量のオレンジ色の花が所狭しと咲き乱れていたのです。驚いた私は先生の元へ走っていき「先生凄いよ!!」と嬉々として報告、ハイタッチをし、初夏を楽しみに待ち、果実が実った頃に去年より大量の種を収穫。「来年は自分はいないけどな」なんて思いながら、今度は自分の手で、集めた種を庭にまいたのでした。

 

 結局残念ながら、私は卒業して以来母校を訪れていないので、今あの裏庭がどうなっているかはとんとわかりません。ただ、今もあの花があそこで咲き乱れてくれていると嬉しいなと、遠い関東で咲く、同じ花を見て思います。

 

 

 

それでは、今回はここまで。今日も読んで頂きありがとうございました。
皆さんまた明日!